この記事のポイント:スラトレ®(メンタル思考トレーニング)は、心理療法でもカウンセリングでも治療でもありません。では何なのか——この混乱しやすい線引きを、開発者・Dr. EKO博士(医師・医学博士)が整理してお伝えします。「急にブームが来たから分類が難しい」という背景も含めて、心のケアの地図を一緒に見ていきましょう。
Q. スラトレ®は、結局のところ何に分類されるのでしょうか?
答えは明確です。スラトレ®は「トレーニング」であり、認定トレーナーに習うものです。
Dr. EKO博士は、次のように整理しています。
- 心理療法は、心理師の先生に受けるもの
- 治療は、病院に受けに行くもの
- トレーニングは、トレーナーに習うもの——この3番目がスラトレ®です
この3つは別のものです。混ざりやすいのですが、目的も、担い手も、場所も違います。
Q. なぜ、混乱が生まれやすいのでしょうか?
Dr. EKO博士自身が医療者——医師であること——が混乱を招く一因だと、ご本人は率直に語ります。
もしDr. EKO博士が医療や治療や心理療法をやるのであれば、病院勤務でやった方がいい。しかし、スラトレ®は病院勤務の仕事ではありません。医師でありながら、一人の人間として、トレーニングを提供する——この位置づけこそがスラトレ®です。
もう一つの混乱の理由は、この分野に「急にブームが来た」ことだとDr. EKO博士は指摘します。メンタルケアという言葉が一気に広まり、さまざまなサービスが乱立するなかで、分類の境界線が曖昧になっているのです。
Q. 海外では、どう分類されているのでしょうか?
欧米では、心理師の国家資格を持っていない方は、心理療法や心理系の仕事をほとんどできない状態です。
欧米の心理師の先生は、外科医と同じくらいの立場とされています。なぜなら、それほど責任が重いからです。実際に体を手術する外科医と、心を扱う心理師——担う責任の重さは同等と見なされているのです。
心理師になるのは簡単ではありません。大学に行き、大学院に行き、州が決める国家資格を取得する必要があります。医師の国家資格と同じく、心理師の資格も州ごとに定められています。カリフォルニア州で心理師として活動するなら、カリフォルニア州の心理師試験に合格しなければなりません——これがめちゃくちゃ難しい試験です。
海外ドラマや映画で、心理師の先生がかっこいいスポーツカーで登場するシーンがあるかもしれません。「心理師なの、私」と名乗った瞬間に一目置かれるような描写——その背景には、こうした制度的な重みがあるのです。
Q. 日本では、どうなっているのでしょうか?
日本では、診療内科の医師の指示のもとでカウンセリングを受けたり、病院のなかに心理師の先生が所属していたりというのが、一般的な形です。
ただ、認知はまだまだ広がっていません。心理師の先生が独立して開業できるカウンセリングルームも、近年は増えています。病院の中ではなく、自分のオフィス——心理カウンセリングルーム、心理オフィスといった名前で、心理師の先生が心理療法という学問に基づいたアプローチを提供してくれます。
これは広い意味での医療に含まれます。いわゆる病院は、薬や手術といった治療の側面が強いですが、心理カウンセリングルームは、医療のなかの「心理療法」を担う場です。
Q. スラトレ®は、この地図のどこに位置しているのでしょうか?
スラトレ®は、医療ではなく、トレーニングの領域にあります。
Dr. EKO博士が整形外科医であり医学博士であるという背景は、スラトレ®の設計に医科学的な根拠をもたらしています。しかしスラトレ®そのものは、治療でも心理療法でもなく、「自己成長のためのメンタル思考トレーニング」です。
日本人特有の自己否定や固定概念を含めて対応できる技術として、自立型のトレーニングとして設計されています。最終的には、受講生ご自身が技術を身につけて、お一人で続けられる状態を目指します。
Q. 病気の診断を受けた場合、どうすればいいのでしょうか?
Dr. EKO博士は、セミナーの質疑応答でこの点について明確に語っています。
病気というのは、医師が診断するものです。診断がついた方は、まず医療機関で治療を受けてください——これは前提です。そのうえで、応用編として、医師の助言を聞いてみる、メンタルのことなら心理師の先生に聞いてみる、薬のことなら薬剤師の先生に聞いてみる、と、最初は国家資格・専門家の意見を聞いてみることが大切です、とDr. EKO博士は強調します。
そのうえで、「医療従事者の人として専門的な意見が分かった後、人として自分としてどうしていきたいか」——この段階で、トレーニングが選択肢に入ってきます。
Q. 心のケアは、一つだけを選ばないといけないのでしょうか?
そうではありません。
病院で治療を受けながら、心理療法も併用し、さらにトレーニングも取り入れる——そういう組み合わせもあり得ます。大切なのは、それぞれの役割を正しく理解したうえで、自分に合った組み合わせを選ぶことです。
「自分で技術を身につける」という選択肢
心のケアの地図が広がるなかで、スラトレ®が目指しているのは「自分で技術を身につける」という方向性です。
通い続けるのではなく、最終的に自立する。これはカウンセリングや心理療法とは異なる方向性であり、どちらが優れているかという話ではありません。自分にとって必要なケアが何かを見極めたうえで、選択肢の一つとして検討していただければ幸いです。
このシリーズについて
この記事は、2025年2月8日に開催されたスラトレ®_YAEKOFUセミナー「感情の波を医科学で整え、内面的な強さで仕事も人生も思い通りに」を元に、全6回のシリーズとしてお届けしています。
セミナー動画は限定公開のため、一般には公開しておりません。視聴をご希望の方は、以下のメール登録からご案内をお受け取りください。
シリーズ全6回 記事一覧
- 過労で倒れて、友人が一人残らず去った
- ネガティブな感情の波は「避けるべきもの」ではなかった
- スラトレ®が「ブレンドティー」である理由
- 「どうしたらあなたが楽ですか?」
- ゴミ屋敷と、心の片付け
- スラトレ®は心理療法ではない(この記事)
※本記事は情報提供を目的としており、医療行為・心理療法ではありません。個人の感想であり、効果を保証するものではありません。