義務教育の本来の役割とは?サバイブとスライブをつなぐ“技術”を考える

12/23/2025

🌱 導入 🤾‍♂️ スライブ

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義務教育の本当の目的とは?明治から現代まで“生き抜く力”とスラトレ®で磨く技術

スマホもSNSもなかった時代、子どもたちは“いきなり労働”させられていました。そんな時代に生まれた『義務教育』の本来の役割は「生き抜く力を育てること」。そして、今なぜ“スラトレ®”のような技術が必要なのか――。難しい現代社会だからこそ、発揮するスラトレ®の価値を考察します。


生き抜く技術を身に付けておく安心感。

本来の学校という役割は? 義務教育ってなんだろう?

日本における義務教育制度は、1872年(明治5年)の「学制」発布を機に近代的教育制度が制定されました。
このとき、「邑中(むらのなか)に不学の戸なく、家に不学の人なきことを要す」という理念が掲げられました。

当時の子どもたちは、学校には通わず、いきなり労働をさせられていた背景があります。
これを救うために、教育機会を保障する仕組みが考案されたとされています。

学校教育の当時の役割は、単に知識を詰め込むことだけではなく、社会を生き抜く力(サバイブ=Survive)を育む場でした。


創始者の思いはツイスト(twist)されるもの

当時は、子どもを救うために始まった義務教育。

しかし、現代の皆さんが持つ義務教育への印象はどうでしょうか?

「義務教育が労働者マインドを植え付ける」といった声や、「良い人材が育たない」という不満を耳にすることがあります。
中には、「うちの子をどうしたらいいか?」と、親御さんの心配の声も続きます。

ですが、基本に戻りましょう。

  1. そもそも、強制労働をさせないために子どもを救うこと

  2. 社会を生き抜く力を育むこと

この2つが、本来の義務教育の役割でした。

なので、現代になって突如、「うちの子の才能を開花させてスライブさせてください」と、そこに過度な期待をするのは、本来の設計意図とは異なる方向かもしれませんね。

ちなみに、ここで言う「ツイスト(twist)」とは、英語で「ねじれる」「ひねる」といった意味の言葉です。
本来の意図や理念が、年月や人の解釈の中で少しずつズレ、最終的に別の形として定着してしまう現象のことを、ここでは「ツイスト」と表現しています。


サバイブとスライブの違い

そして、この「2番目」の目標――「社会を生き抜く力を育む」は、
当時は十分に現実的で、意味のある目標だったのだと思います。

ですが、現代社会はあまりにも様変わりしてしまいました。
スマホが当たり前、Wi-Fiが常時接続、情報は洪水のように押し寄せる――
そんな今の世の中を、明治の創始者たちが見たら、きっとこう思うでしょう。

「これはちょっと、義務教育だけでやるのは無理があるな……」と。

それでもなお、現代の義務教育の役割は、何とか果たせている部分もあるのではないでしょうか。

少なくとも、「社会を生き抜く力」――つまりサバイブ(=なんとか生き延びる力)は、
日本のすべての国民が何とか持っているように見えます。
読み書きしたり、計算したり、国民のほぼ100%が読み書きや計算ができることは、世界でも珍しいことなんです。

けれども、創始当初からも決して、
「学校に行けば、誰でもキラッキラのスライバー(=充実して生きる人)になれる」
とは謳われていなかったのです。


社会制度の多くは、創設当初の理念が年月とともに変質した結果

変質=ツイスト(twist)とは?

「変質」とは言いつつも、時代の流れの中で解釈が変わり、文化や価値観として定着していくものです。

つまり、世の中のほとんどすべてのものは、設立者や創始者の思いから年月とともに捻じ曲がっていく。
英語ではこれを “twist(ツイスト)” と言います。

そうして変化していくものこそが、文化であり世の中の流れなのだと思います。

なぜこうした現象が起きてしまうのか?

答えは簡単。伝承するのが人間だからです。

解釈がねじ曲がった人間が多ければ多いほど、文化とは簡単にねじ曲がってしまうものです。

これが、スラトレ®で言う「ネガティブちゃん」や「トラウマちゃん」の歪んだ思考回路フェーズであり、適切に取り扱う練習が初級コースに該当します。


ツイストの例 − 脳の可逆性を潰すスマホ中毒

たとえば、スティーブ・ジョブズがAppleを創業した当時。
彼は、中学生や高校生の若い子どもにスマホを買い与えるべきではないと警鐘を鳴らしていました。
「中毒性があるから、与えるな」と。

これは創業者の思いです。
病気になる子どもを増やしたいわけではなく、世の中が楽しくなり、人類が良くなることを願って発案されたものだと思います。

ですが、年月とともにその思いはねじ曲がっていきました。

医学的な観点から見ても、脳が柔らかい(=可逆性が高い)時期の若年層に、ディスプレイからの光刺激を長時間当てるスマホは、医学的に見ても人間に良いはずがありません。
これは一目瞭然です。

それなのに街を歩けば、子ども向けプランを推す大手キャリアの宣伝が目に入り、思わずぞっとしてしまいます。


スラトレ®創始者の思い−”すね当て”くらいは装着すべき

話が長くなりましたが、これはスラトレ®の創業にも通ずるものがあります。
私は、「生き抜く技」を身に付けてもらいたいと強く感じています。

なぜなら、社会という厳しい試合に、皆さんが無防備のまま飛び出していってしまっているように見えるからです。
まるで、ラグビーやサッカーの試合に、すね当てもせず、スパイクも履かずに参加するようなもの。

それほどまでに、「守り方を知らない状態で社会に出ることの危うさ」が、現代の働く人にとっては深刻なのです。


教えられるわけない

それなのに、「社会人1年目」で

「健全な心身の状態を保ちながら、美しく生産性高く働く方法」

を学べるかと言えば――残念ながら、学べません。
教えられる人も、そもそもいないのです。

多くの職場では、入社後すぐに行われる新人教育では、「会社や上司の役に立て」と、まるで道具のように使われてしまう労働教育が現実です。

会社や上司が意地悪なのか?――
といえば、それは違います。彼らもまた、そうされてきたのです。
いわば伝統的に。こうして、負の伝統は続くのです。


最初に“なんでも!がんばります!”と言ったのは、あなたかもしれない

たとえば――

就職の面接で、「何でもがんばります!」「仕事、どんどん振ってください!」とあなたが言ったとします。
すると会社や上司は、「じゃあ、何でもやらせてOKだな」と受け取り、実際に次々と仕事を回します。

最初の数年はそれでもよかった。
でもある日、「ブラック企業だ」と感じて退職――

……その前に、一度立ち止まって考えてみる必要があるかもしれません。

これ、ちょっと皮肉な話ですが――
結婚でも同じです。

結婚したとき、「あなたがそばにいてくれたら、それだけでいい」と言っていたのに、
数年経つと「給料が低い」「ご飯がマズい」と文句を言い出す。

……最初の“約束・違反”をしたのは、果たしてどちらなのでしょうか(笑)


さて、この劣悪な環境は、改善されると思いますか?

残念ながら、それは過度な期待です。
これは、義務教育に「スライバー育成」を求めていたのと同じくらい、無理があります。

会社や組織の経営者の立場で考えれば、
「いかに人件費のコスパを上げ、朝から晩まで生産性高く働いてもらうか」
を重視せざるを得ないのも理解できます。

特に、組織の規模が大きくなればなるほど、そういった「効率」や「数値目標」に縛られやすくなるのも無理はありません。

なぜなら、無理して大きくしてきたからです。

日本という国は、本来、人口面などから、アメリカのような大企業文化が根付きにくい“風土”であるということ。小さな街の商店や個人事業主で軒を連ねる商店街がぴったりであること。
(▶ 詳細はこちらの記事で綴っています:「不確実な時代を生き抜く「複数の収入源」&「現代版商店街」の働き方とは?」)

でも――

それは会社側の都合。あなた個人が背負うことではありません。
役割が違うだけです。


だから、私は“商店街構造”を選んだ

大手企業や組織運営に限界が見えてきたのは、今に始まったことではありません。

1800年代の頃から、「人間を労働力として消費するビジネスモデルには限界がある」と語られてきました。(エーリッヒ・フロム著)

だから私は、スラトレ®の認定コーチが集まるプロコミュニティにおいて、大手企業のような構造を最初から採用しませんでした。

個人事業主、あるいは1〜2人の小規模株式会社同士でつながる
コミュニティワーク型の運営モデル(いわゆる商店街タイプ)を大切にしているのは、
限界が見えているにもかかわらず、あえてその構造に突入する必要はないと考えたからです。


(▶ 関連記事:「専門家ポジション」から脱却!コーチが専門家とチームを組んで価値を維持する働き方 ― スラプロ・チームビルディング ―)



社会や環境はすぐには変わらないから、自分の“守り方”を身につける

転職したからといって、問題がすべて解決するわけではありません。

なぜなら――天国のような職場は、この世には存在しないからです。

1800年代の医学者たちはすでに、働きすぎによるうつ病や過労の危険性に警鐘を鳴らしていました。

それでも現代において、労働災害や精神障害による労災認定の件数はむしろ増加傾向にあるのです。

(※2024年度にはうつ病など精神障害で労災と認められた件数が過去最多の1,055件に達したと報告:厚生労働省

つまり、社会や職場の構造は、そう簡単には変わらないということ。

だから、転職をしても、状況を待っていても――その間に失われるのは、あなた自身の貴重な時間。もったいない。

だから私は、諦めませんでした。

むしろ私は、多くの方にこう伝えたいのです。
まずは、「生き抜く土台=サバイブ力」を身につけてほしい。
そしてさらに、“愛の合気道”のようなスライブの技法を学び、

キラッキラに強く生きていける人になってほしい願っています。

サバイブ力+スライブ力。
この2つの技法さえあれば――

どんな環境にいても、大丈夫。あとはご自身で”個性”や”能力”を、好きなだけ輝かせてください。

それが可能になるトレーニングだと、自負しています。


スラトレ®の不思議な現象=スライブ化

不思議なことに、
人生の目の前の課題や困難を、誰かのせいにせず、社会のせいにせず、自分の内側トレーニングの材料にすると、むしろ”いいことだらけ”と気がつきました。

なぜかスラトレ®ノートに書き終えると、さっきまで嫌だった課題や困難が――

「課題でも困難でも、なんともなくなる」現象が起き始めました。

なるほど、これがThrive化だ!と分かったのです。

そして、誰でも学べる形にして提供しようと決意しました。
2020年のパンデミックを契機に、スラトレ®は一般公開されました。


スラトレ®は、誰にでも必要な“内面の筋トレ”

スラトレ®一般公開前は、高ストレス職業者に限定していました。
具体的には、医療従事者やスポーツ選手、何百人もの従業員の生活を左右する経営者の方などです。

ですが、スラトレ®は、特定の職業に限られるものではありません。

外の世界は違っても、人間の心の中身は誰も同じ。
すべての人が、100%、あるいは120%の力で頑張っているはずです。

そして、多くの人が100%、あるいは120%の力で頑張っていても――
その頑張りが必ずしも報われるとは限りません。


「適切な努力」を知ることで、人生は変わる

報われない理由は、ただひとつ。
努力の形が「適切かどうか」に違いがあるからです。

スラトレ®は、そんな方々に向けて、

  • 論理的に

  • 合理的に

  • スマートに

  • 美しく

内面と外の世界をつなぐ、“本当の努力のやり方”を伝えるトレーニングです。


▶ スラトレ®を、もう少し知ってみたい方へ

もし今、

☑ 頑張っても空回りしてしまう
☑ 働くたびにすり減っていく
☑ 一生このままなのかと不安になる

という思いが少しでもあるなら、まずはこちらをご覧ください。

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