「楽をする」とは、一体どういう意味なのでしょうか?
この言葉ほど、人によって解釈が異なるものはないかもしれません。
ある日、スラトレ®を受講している50代に差しかかる頃の方が、こんなことを話してくれました。
「この前ね、親に言われたんです。
“あんたはいつも楽ばっかりしてるからダメなんや”って。」
え”?!!。胸の奥で鈍い音が響きました。
けれど、オンライントレーニングの時間では、受講生本人が難題を紐解くサポートをするのがコーチの役割です。
私はそのとき、表情には微塵も出さず、淡々とこう伝えました。
「さて、その言葉を、どのようにノートに書き留めましょうか?」
【秘話】胸に秘めた本音——私は知っている
でも、ここでは、私の“本音”を語らせてください。
彼女のこれまでのトレーニングの姿を知っている私には、
親御さんが発したその言葉は、あまりにも的外れに思えて仕方がなかったのです。
彼女は、若い頃からずっと生きづらさを抱え、自分の人生に悩み続けてきた人です。
仕事が長続きせず、人間関係でも幾度となく傷つき、
何度も「自分は社会に必要ないんじゃないか」と感じてきた——そう話してくれました。
それでも、彼女は歩みを止めませんでした。
一時的に引きこもるような時期もありましたが、
その間ずっと、自分の心と向き合い続けていたのです。
誰にも見えない、心の世界での壮絶な闘いでした。
世間の目から見れば、
「就職していない」
「実家暮らし」
「親にご飯を作ってもらっている」
そんな姿は、“楽をしている”と映るのかもしれません。
「裕福な家に生まれてよかったね」
「何の苦労もなく生きてるんでしょ」
——そんな皮肉めいた言葉も、きっと何度も耳にしてきたはずです。
でも私は知っています。
彼女の心の奥底には、数えきれないほどの涙と勇気、
そして静かに闘い続けてきた強さが、確かに存在していることを。
これがいったいどこが楽をしているのでしょうか。
ノートに向き合う姿勢が“力”を呼び起こす
スラトレ®のトレーニングを受けながら、
彼女は少しずつ「自分の価値」を取り戻しつつあります。
誰かの評価に左右されるのではなく、
自分自身の内なる声に耳を澄ませ、
本当に望む人生を歩もうとしています。
そして特筆すべきは、彼女のトレーニングの進行スピード。
ちゃんとノートに向き合う姿勢ができているからこそ、進みが早いこと、早いこと。
目を見張るような“ネガ取り”の深さと精度には、こちらも驚かされるほどです。
当然ながら必要な時間は異なる
これは私の個人的な印象かもしれませんが、
人によって、何かを習得するのに必要な時間は大きく違うように思います。
たとえば、企業に就職してから一人前になり、商談や交渉を任されるようになるには、
多くの場合10年近くの経験が必要だと言われています。
さらに独立し、ひとりで仕事を回していけるようになるには、20年かかるケースも珍しくありません。
でも、彼女にとっては、たったの1年もかからなかったのです。実際、資料の準備には1週間もかかってません。
まるで10年この業界でやってきたかのような、質の高い資料をスラスラと作り上げる。
それは、内面に積み重ねてきた「準備」が、スラトレ®という場で一気に花開いたからなのでしょう。
ウサギとカメの物語の、本当の意味
そう思うと、「ウサギとカメ」の物語も、
単なるスピード競争の話ではなく、
それぞれの“ゴールまでの時間軸”が異なることを伝えていたのかもしれません。
“楽をする”とは、“手を抜く”ことではありません。
それは、自分を大切にし、心地よく生きていく選択です。
苦しみに耐えることだけが「がんばり」ではない——
スラトレ®は、そんな“新しい努力のかたち”を思い出させてくれる場所でもあります。
私たちは、本当の意味で、人の努力を見つめられているでしょうか?
外から見えない苦しみと闘い、静かに前へと進もうとする彼女のような存在に、
もっと光が当たる社会であってほしいと、私は心から願っています。
本当は、誰にでもできることなんです。
もちろん、彼女の努力と誠実さは尊いものです。
けれど、これは彼女だけが特別なのではありません。
いっぱしのビジネスマンが10年かけて培うような力も、
遠回りせず、ド・直球で自分の内面に向き合うことで、
もっと早く、深く、そして豊かに身につけることはだれにでも可能です。
多くの場合は、根幹に触れることができないから、少し遠回りや時間がかかるだけなんです。
ですが、向き合う勇気さえあれば本当は、誰にでもできることなんです。
その可能性を信じて、踏み出していただければと思います。
🌱はじめの一歩を認定コーチのTomoと踏み出してみませんか?
スラトレ®では、今のあなたの状態に合わせて、
無理なく自分の内面と向き合うサポートを行っています。
まずは初回面談で、ざっくばらんに、お話ししてみませんか?
話すことが見つからなくても大丈夫。
静かにノートを開くところから、すべてが始まります。
あなたの心の中の勇者に、そっと光が差し込みますように。
🌸実は、Tomoコーチも——
彼女もまた、過去に「楽をしている」と言われた経験があります。
けれど、それは外から見える一側面にすぎませんでした。
静かに、深く、自分の内面と対話しながら歩んできた彼女の道は、
まさに“真の強さ”を宿したものです。
背景や環境は違っていても、
こういった方々に共通しているのは——
その内面の強さを、美しさへと昇華させていること。
だからこそ、Tomoコーチとのトレーニングは、
受講生の心に深く、優しく届くのだと思います。