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ドーパミンに逆らう『ぐっと耐える練習』—流行に流されない生き方の技術

ドーパミンに逆らう「ぐっと耐える練習」—流行に流されない生き方の技術

結論から言うと、「ぐっと耐える」とは、脳が出すドーパミン(“すぐ結果が欲しい”という衝動)に逆らい、長期的な価値に舵を切る練習のことです。 今回は、流行に流されない生き方をテーマに、ドーパミンの仕組みと、メンタル思考トレーニング(スラトレ®)での耐える力の鍛え方をまとめます。

私は“国内の流行”にあまり乗りません

Dr.EKOとしての個人的なスタンスですが、「国内で盛り上がっている流行」にそのまま乗ることはあまりしません。

たとえば、インボイス制度やiDeCoなど、周りが「入るべき」と言うものでも、自分の状況・目的・制度設計との相性を確認したうえで、入らない判断もしてきました。あくまで私自身の状況での選択であり、制度との相性は人によって異なります。加入・不加入の判断は、ご自身の立場と専門家の助言に基づいて決めてください。

トレンドに乗るかどうかは、「何が普遍的な価値で、何が一時のブームか」を見極められるかにかかっています。

普遍的なものを見抜く力とは?

目の前の「トレンド」や「手っ取り早い方法」に飛びつくのではなく、自分の中にある普遍的な価値や強みに目を向ける──これはスラトレ®が大切にしている姿勢です。

何かを達成したいとき、私たちはつい外部のリソースに頼ろうとします。

  • 「これさえ使えば成功する」
  • 「これを取り入れれば解決する」

しかし、真に効果的な解決策や成長の鍵は、自分自身の内側にあることが多いのです。

原著を読め──医師教育で学んだ「本質を掘る」姿勢

医師の教育では、「原著を読め」と繰り返し言われます。私自身、研修医時代に分かりやすい入門書を読んでいたところ、上司に叱られ、厚さ20センチほどの原著(しかも英語)を渡されました。

当時は「ムリ…」と目が回りそうでしたが、原著には深い知識と本質が凝縮されていると後に実感しました。

あくまで私見ですが、人生哲学・健康論・幸福論に関する「答え」の多くは、実は1800年代までにおおむね出そろっていると考えています。たとえばストア派哲学(エピクテトス、マルクス・アウレリウス)が説いた「自分でコントロールできるもの/できないものを分ける」姿勢や、アリストテレスが『ニコマコス倫理学』で示した「徳は習慣の積み重ねから生まれる」という考え方は、現代の自己管理論・習慣化メソッドの骨格そのものです。それ以降に登場した多くのメソッドは、基本をアレンジし、分かりやすく翻訳し直したものとも言えるのではないでしょうか。

Q. なぜ「ぐっと耐える」ことが大切なのか?

それは、私たちが生物学的に持っている「手っ取り早い報酬を求める本能」に逆らう行為だからです。カギになるのが、脳内の神経伝達物質ドーパミンです。

ドーパミンとは?

ドーパミン(dopamine:報酬予測と動機づけに関わる神経伝達物質)は、「これをやれば良いことが起きそうだ」「すぐ報酬が手に入りそうだ」と期待したときに分泌されます。行動を促す強力な原動力で、たとえば次のような場面で活発に働きます。

  • スマートフォンの通知をチェックするとき
  • SNSの「いいね」を期待するとき
  • 短時間で効果が出そうな“お手軽な方法”に手を出すとき

ただし、この短期的な報酬を求める習慣に流されると、私たちは長期的な成功や成長を見失いがちです。ドーパミンが生む期待感は一時的で、追い続けても本質的な満足感には届きにくいのです。

参考として、1960〜70年代に行われたスタンフォード大学ミシェル教授の「マシュマロ・テスト」では、目の前のマシュマロを食べずに待てた幼児は、追跡調査で学業成績・対人関係・健康指標がより良好である傾向が報告されています(後続研究で効果サイズは再評価されていますが、「即時報酬を遅らせる力」と長期的成果の関連自体は支持されています)。

ぐっと耐える=ドーパミンに逆らう選択

「ぐっと耐える」とは、「すぐに結果が欲しい」という衝動に逆らい、長期的な成果を選び取る姿勢です。

  • 健康習慣:ジャンクフードではなく、バランスの取れた食生活を選ぶ
  • 学び:短い動画やまとめだけに頼らず、原著・専門書を読む
  • トレーニング:即効性ではなく、地道な積み上げを続ける

これらはすべて「短期的な報酬」を見送り、「長期的な成果」を優先する選択です。この選択ができるかどうかが、人生の質を大きく左右します。

スラトレ®で「耐える力」を育てる

スラトレ®(メンタル思考トレーニング)は、外部の刺激による短期的な快楽ではなく、内面の力を引き出す実践を目指しています。

体力づくりや単なる習慣化ではなく、ドーパミンに支配されない生き方を選び直すための思考のトレーニング、と位置づけています。

※スラトレ®は自己成長を目的としたメンタル思考トレーニングであり、医療行為・心理療法ではありません。成果には個人差があります。

耐えた先にある、普遍的な価値

「耐える」という言葉は、一見すると「我慢」のように聞こえるかもしれません。ただ、本来の意味での「耐える」は、

自分の中にある本質的な価値を引き出すための過程

です。

流行や一時の誘惑に流されず、自分の中の普遍的な力を信じ、磨いていく。その先に見える景色は、流行に左右される日々ではなく、自分らしい豊かさに満ちた人生です。

まずは小さな場面から、「ぐっと耐える練習」を始めてみてください。慣れたら、こちらのものです。

この記事の要点

  • 「ぐっと耐える」とはドーパミンが促す短期報酬衝動に逆らうこと
  • ドーパミンはSNS通知・いいね・お手軽ノウハウで活発に分泌される
  • 長期的な成果を優先できるかが人生の質を左右する
  • 健康・学び・トレーニングの3領域で耐える練習が応用できる
  • スラトレ®(メンタル思考トレーニング)は耐える力を育てる実践

免責事項

スラトレ®(メンタル思考トレーニング)は自己成長を目的としたトレーニングであり、医療行為・心理療法ではありません。本記事は特定の金融商品・制度への加入・不加入を推奨するものではありません。


最終更新:2026年4月

Dr.EKO博士
Dr.EKO博士(YAEKOFU)
医師・医学博士。スタンフォード大学でEIを学び、スラトレ®(メンタル思考トレーニング)を創始。エグゼクティブ・医師・リーダーの心身パフォーマンス向上を支援しています。